外壁塗装の新規集客10の方法
このページでは、外壁塗装を請け負う会社が新規集客する方法を解説します。
下請けから脱却して元請け受注をするためには、地域性にあわせてこれらの施策を組み合わせた集客が必要となります。
1.自社ホームページ(自然検索のみ)
概要
自社ホームページを作り、自然検索のみで集客する方法です。
自然検索とは、ヤフーやグーグルといった検索エンジンに無料で表示される部分を指します。
ホームページを作れば、ほぼ自動的に検索エンジンに登録され、何かしらのキーワードを検索した人が訪問してくれます。
検索エンジン対策(SEO)の理解が必要です。
メリット
広告費がかからない。HP制作費と維持費を除けば、無料の集客方法。
デメリット
・狙ったキーワードで検索結果の上位に表示するのは難しい。
・検索順位が変動すると売上も変動するので、経営が安定しない
・事業規模を大きくすることが難しい
成功のポイント
何よりも、「ホームページの作り込み」にかかっています。
検索エンジンの上位に表示されるHPの構造とコンテンツ(検索エンジン対策=SEO)。
訪問してくれた人を問合せに誘導するデザインとメッセージ。
これがちゃんとできる制作会社に依頼して作ってもらうべきです。
「広告費も無料、ホームページを作るのも安く(できれば無料)で作りたい」という経営者さんもたまにいますが、それは虫のいい話で、実際は無理です。
予算の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
ホームページ制作 | 50万円~150万円 | ホームページを作るための初期投資です。制作内容によって異なります。 |
---|---|---|
HP維持費 | 1千円~/月 | サーバー代 ドメイン代 |
費用対効果の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
見積依頼1件当たりコスト | 0円 | サーバー代、ドメイン代を含まなければ、無料で集客できます。 |
---|---|---|
成約1件当たりコスト | 0円 |
【もっと詳しく】
外壁塗装で集客できるホームページの作り方
2.自社ホームページ(ネット広告利用)
概要
自然検索だけでなくネット広告を使って自社ホームページにアクセスを集め、見積もり依頼につなげる方法です。
ネット広告の種類は択ありますが、外壁塗装で一般的に使われるのは、「グーグル広告」と「ヤフー広告」です。
SNS広告(フェイスブック・ツイッター・インスタグラム)は、外壁塗装とあまりマッチしません(僕の経験則)。
広告費が必要ですが、SEOによる自然検索だけの集客に比べて、事業を安定させることができます。
メリット
・狙ったキーワードで検索結果に表示させることができる。
・集客をコントロールしやすい
・自然検索で拾いきれない地域、キーワードを狙える
・事業拡大に対応できる
デメリット
・広告費用がかかる
・代理店に依頼すると運用手数料がかかる
・自社で運用するには専門知識が必要
成功のポイント
広告のコストパフォーマンスを高めるには、「広告側」と「ホームページ側」の両面から改善を繰り返すことが重要です。
そのためにも、HP制作会社と広告代理店は、同じ会社に任せることをお勧めします。
異なる会社に任せると、広告側は「ホームページが悪い」と言い出し、HP制作側は「広告のやり方が悪い」と責任転嫁が始まります。
また、社長自身が、「広告は費用ではなく投資である」と理解し、ちょっとの失敗でオタオタせず、腹を据えて取り組むことが必要です。
予算の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
ホームページ制作 | 50万円~150万円 | ホームページを作るための初期投資です。制作内容によって異なります。 |
---|---|---|
HP維持費 | 1千円~/月 | サーバー代 ドメイン代 |
広告運用手数料 | 5万円~ | 広告運用を代理店に依頼する場合、広告費に応じて手数料がかかります。 社内で運用する場合は不要です。 |
費用対効果の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
見積依頼1件当たりコスト | 3万円~10万円 | 過去の経験則です。HPの出来栄え、地域性、競合の有無などによって変動します。 |
---|---|---|
成約1件当たりコスト | 5万円~15万円 | 過去の経験則です。競合の有無。営業力。見積もり・提案力によって変動します。 |
【もっと詳しく】
外壁塗装会社がネット広告(PPC、リスティング広告)で問い合わせや見積もり依頼を増やす方法
3.一括見積サイト(ポータルサイト)
費用対効果の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
見積依頼1件当たりコスト | 2万円~3万円 | ほとんどのポータルサイトでは、見積もりをするだけでまず料金が発生します。 クロージングの成約率が低いと、受注をしないでもコストが発生します。 |
---|---|---|
成約1件当たりコスト | 8万円~ | 受注した場合は受注金額の8%~15%程度をポータルサイトに支払います。 |
4.新聞折込チラシ
概要
かつて新聞折込チラシは、外壁塗装のごく一般的な集客方法でした。
今でも、地方を中心に、新聞折込での集客をメインにしている会社は沢山います。
しかし、近年、購読者数の減少にともなって、だんだんと成果が出にくくなってきてるのも事実です。
特に東京近郊では、塗装会社の競争激化もあって、費用対効果が著しく悪くなっています。
メリット
・初期投資が小さく、比較的簡単に始められる
デメリット
・配布費用(印刷代+折り込み代)が毎回かかる
・集客数が安定しない
・新聞購読者が年々減っている。
予算の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
チラシデザイン | 5万円~25万円 | デザイン会社に依頼する金額。 写真撮影の有無、コピーライティングの有無で金額が異なります。 2回目以降に同じデザインを繰り返し使う場合は不要です。 |
---|---|---|
印刷 | 3万円~ | 印刷会社でチラシを印刷する金額。紙質、サイズ、枚数によって異なります。 枚数が多くなるにつれて、1枚当たりの単価が下がります。 参考:A4 73kg 5万枚/84,370円→ラクスル |
折り込み代 | 5万円~ | 新聞社に払う折込広告代金。折込部数によって金額が異なります。 A4:1部あたり3円~5円が一般的です。 |
費用対効果の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
見積依頼1件当たりコスト | 8万円~15万円 | チラシの出来栄え、配布する地域、競合の有無によって変わります。 |
---|---|---|
成約1件当たりコスト | 8万円~30万円 | 見積もりの提案力、営業力によって変わります。 |
5.ポスティング
予算の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
チラシデザイン | 5万円~25万円 | デザイン会社に依頼する金額。 写真撮影の有無、コピーライティングの有無で金額が異なります。 2回目以降に同じデザインを繰り返し使う場合は不要です。 |
---|---|---|
印刷 | 1万円~ | 印刷会社でチラシを印刷する金額。紙質、サイズ、枚数によって異なります。 枚数が多くなるにつれて、1枚当たりの単価が下がります。 手作業でポストに入れるため新聞折り込みチラシよりも枚数が少なくなります。 |
ポスティング | 0円~ | 自社スタッフが作業の投函すれば人件費分以外はかかりません。 ポスティング業者に依頼すると1枚当たり4円~10円程度が一般的です。 |
費用対効果の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
見積依頼1件当たりコスト | 8万円~15万円 | チラシの出来栄え、配布する地域、競合の有無によって変わります。 |
---|---|---|
成約1件当たりコスト | 8万円~30万円 | 見積もりの提案力、営業力によって変わります。 |
6.ジョイントベンチャー(業務提携)
概要
競合しない異業種と業務提携して、顧客を紹介してもらう仕組みを作る方法です。
提携先で最も多いのは、賃貸住宅の管理会社や不動産屋です。
マンションやアパートのオーナーは、管理会社を通して塗装会社を探すことが多いので、管理会社と提携して紹介してもらいます。
紹介料相場は、直接契約になるので一概には言えませんが、成約金額の5%~10%程度が多いようです。
マンションの塗装となると受注金額が1千万円を超えるので、紹介料もそれなりに大きくなりますが、それを支払っても十分な利益を残せます。
費用対効果の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
見積依頼1件当たりコスト | 0円~ | 提携先との契約によります。 |
---|---|---|
成約1件当たりコスト | 10万円~ 受注金額の10~20% |
提携策との契約によります。 |
7.ツーステップ・マーケティング
2ステップマーケティングとは、比較的売りやすい低価格の商品(フロントエンド商品)を販売した後に、利益幅の大きい高額商品を販売する手法です。
売りやすいフロントエンド商品を前面に出すと、
(1)多数のお客さんを集めることができる、
(2)一度取引をすることで信頼を得られる
(3)リスト化することでアフターフォローで購入を促せる
といったメリットがあります。
外壁塗装をバックエンド商品とする場合は、フロント商品として、給湯器の販売や小口リフォームを入口とするケースをよくみかけます。
工務店よりの仕事ができる会社ならば、意図せず、この方法を使っているかもしれません。
2ステップマーケティングを導入するときは、個別の利益を考えるのではなく、フロントエンド商品販売~バックエンド商品販売までのセールス全体(ファネル)の利益を考えます。
全体最適を計算することで、フロントエンド販売時に大胆な価格や広告を出すことができます。
導入費用
仕組みによって違います。
費用対効果の目安
仕組みによって違います。
8.現場広告シート
外壁塗装の工事は、近所の方々が注目しています。
「あの家塗装しているんだ。」
「我が家もそろそろやらなくちゃな」
こんなことを、食事中にお話しています。
外壁塗装工事は、一軒受注すると、その近所の方から芋づる式に受注することがよくあるのではないでしょうか。
しかし、近所で塗装をしていても、どこの会社がやっているのか分からなければ、他の会社に電話してしまいます。
そこで、こうした受注、問合せを増やすために、電話番号を掲載したシート広告を貼っておけばそこから
電話を頂くこともあります。
予算の目安
項目 | 金額の目安 | 備考 |
デザイン | 10万円~15万円 | デザイン会社に依頼する金額。 。 |
---|---|---|
生産 | 1.5万円~/1枚 | デザインを印刷して縫製して納品する金額です。 |
9.無料セミナー
無料のセミナーを開催して、そこから成約に繋げる手法です。
セミナーでは、
・塗装が必要になる時期
・塗料の違い
・外壁塗装会社の選び方
・悪質業者の手口
・質疑応答
といった内容を話すのが一般的です。
無料で開催することで気軽に参加しやすい雰囲気を作り、教える側と教わる側という立場を作ってお客様に信頼してもらいます。
セミナーの内容に満足して信頼を得ることができれば、他社との相見積もりになりにくく、その場で商談が決まることもよくあります。
セミナーの開催場所は、自社にショールームを使うこともあれば、公民館や市中のセミナールームなどを借りることもあります。
メリット
・信頼感を得られやすい
・相見積もりにないにくい
・その場で決まらなくても後日のフォローアップがしやすい
デメリット
・セミナーに来てもらうための広告、工夫が必要
・講師が話す内容を作り込むことが必要
・セミナー会場の用意などの手間が必要
10.飛び込み営業
住宅街を歩き回り、外壁塗装が必要な住宅を一軒一軒回って営業する方法です。
手軽に始められる筆頭ですが、決して効率的ではなく、あまりお勧めの方法ではありません。
メリット
・ITやマーケティングの知識がいらないので分かりやすい
・暇な時期、空いている時間に手軽に始められる
デメリット
・とにかく信用されない
・営業マンの給料が発生するので安い集客方法ではない
自社のホームページからは問合せがほとんどない。
そんな外壁塗装会社がどうやってネット集客するかを書きました。
株式会社クロスライン代表取締役。
グーグルアドワーズ認定資格者
1977年、千葉県生まれ。
日本大学経済学部卒業、大手総合スーパーに8年勤めた後退職。 2007年、株式会社クロスラインを創業。
地域ビジネスを営む中小企業に、ウェブからの集客、利益増の方法を提案。